川崎和男さんのカバーデザイン

たまたま帰りに、「ブ」に立ち寄り、めずらしくコンピュータ関係の棚を見ていると、強く自己主張している本がありました。一番上の棚に並んでいたので、手を伸ばしても取れず、スタッフに言って、踏み台を持ってきてもらいました。

そして、ようやく手にしたのが、川崎和男さんの本『プラトンのオルゴール』でした。棚に並んでいるときから、コンピュータ関係の本としては妙な書名だと気になっていました。

それもそうです。出版社がアスキー出版局で、表紙にMAC POWER BOOKS とあれば、デザインの棚というより、コンピュータの棚に仕分けされるのが通常でしょう。

ご承知の通り、川崎和男さんはデザインディレクターです。

<1949年福井市生まれ、魚座、B型、左右利き。インダストリアルデザイン、プロダクトデザインを中心とし、デザインディレクターとして伝統工芸品からメガネ、インテリア用品、機械実装設計やコンピュータ開発まで幅広くデザイン活動を行う。>

さらに、また次のような経歴を持っています。

<自身が交通事故により下半身不随であり、また心臓病も抱えているという境遇から、人工心臓のデザインの研究を行い、47歳で、名古屋市立大学学内誌「Nagoya medical journal(外部査読は無し)」に博士論文を提出し、医学博士号を取得。>

この本のカバーデザインも川崎さんのディレクションです。この本以外に、アスキー出版局から、川崎さんのカバーデザインの本が5冊出版されています。すべて大判の本で、背表紙の文字も大きく、表紙のフォーマットも同じものです。そのデザインは、眼を引く強さを持っています。

この『プラトンのオルゴール』の冒頭で、中村雄一郎さんが川崎さんに賛辞を寄せています。読み始めたばかりで、何言うこともありませんが、この川崎さんのカバーデザインだけは紹介したいと思いました。川崎さんのHPとBLOGは次をクリックして下さい。
HP:http://www.kazuokawasaki.jp/
BLOG:http://www.ouzak.co.jp/blog/

デジタルなパサージュ (MAC POWER BOOKS)      プラトンのオルゴール―インダストリアリズムの終焉とデザインの使命 (Mac power books)      デザイナーは喧嘩師であれ―四句分別デザイン特論 (MAC POWER BOOKS)


デザインは言語道断! (MAC POWER BOOKS)      デザインの極道論―「感性の言葉」としての形容詞 (MAC POWER BOOKS)      デザインという先手 日常的なデザインガンビット (MAC POWER BOOKS)