堀江敏幸さんが選んだ管啓次郎さんの本

12/20、管啓次郎さんの「Mon pays natal 」を読みました。今月発売の「フィガロ・ジャポン」2月号 年末読書特集について書いてありました。

madame FIGARO japon (フィガロ ジャポン) 2011年 02月号 [雑誌]



その特集の中の「感動をありがとう! 2010年のベスト10冊」に、管さんの『斜線の旅』・・・ これはまだ未読ですが・・・が掲載されているといいます。

斜線の旅

管啓次郎『斜線の旅』インスクリプト (2010/01)



また、同雑誌の「フィガロ図書館」では、堀江敏幸さんが次の3冊を紹介しています。


本は読めないものだから心配するな        阿房列車―内田百けん集成〈1〉   ちくま文庫


パイプのけむり選集 食 (小学館文庫)        パイプのけむり選集 旅 (小学館文庫)



内田百輭さんの『阿房列車』は新潮文庫では『第一阿房列車』『第二阿房列車』『第三阿房列車』とあるのですが、ここではちくま文庫を挙げておきます。

團伊玖磨さんの『パイプのけむり』は何とも懐かしい。同書の総数はというと、全部で27巻。この数は凄い。改めて驚いています。*1

今回は小学館文庫から出ている2冊、『パイプのけむり選集 食』と『パイプのけむり選集 旅』を載せておきます。

管さんはさらに内田さんと團さんの本は自分のかつての愛読書であったことに触れ、堀江さんの一文を記しています。この一文がいい。このために、この記事を書いてきたのかもしれません。

「本はたえず流れ続ける。旅をする言葉のように、言葉になる旅のように」


*1:<随筆は美しいものだ。深いものだ。厳しいものだ。とても僕には毎週書けるものでは無い。僕はそう思った。そして、好きな随筆の数々と、その作家たちを思った。「枕草子」が、「徒然草」「方丈記」が、「奥の細道」「東・西遊記」が、「百鬼園随筆」「雨瀟瀟」「紅茶の後」「日和下駄」等が頭を横切った。そして、自分の心を形成するのに大きな要素となったこれらの好きな本のさまざまな行が、頭の中の薄闇を、螢光の尾を曳きながら飛び交い、明滅した。> (團伊玖磨パイプのけむり朝日新聞社)