「古書現世」向井透史さんと「恵文社一乗寺店」の店長 堀部篤史さん
「spin」の終刊について書いたあと、多田進さんのブログ「白の余白」を確認するために、クリックしました。すると、多田さんが古書現世の向井透史さんの本を取り上げていました。
向井さんの『早稲田古本屋目録』は林哲夫さんの装丁。『早稲田古本屋街』は多田さんの装丁です。片や写真を使い、片やイラストを使い、すっきりとした表紙です。
向井さんは「古書現世」の仕事、早稲田古本屋街の仕事、わめぞの仕事等々、多忙です。そしてこの2冊。
<「早稲田古本屋目録」は古本屋生活の中で出会った印象に残った出来事をまとめた優しさあふれた本です。「早稲田古本屋街」は向井さんが、それぞれの店に足運び、それぞれの店主に「開店」までの話を聞きまとめた本です。>(多田進さん)
特に『早稲田古本屋目録』はあの古書現世の奥にすわり、そこから見える風景を書いています。古本屋さんの日常って、こんなふうなんだ、こう見ているんだと感心しました。
しかし最近、向井さんの仕事は多忙を極め、もう1冊を、と期待するものむりかもしれません。しかし敢えて3作目をお願いしたいと思います。
それともうひとり。恵文社一乗寺店の店長 堀部篤史さんにも期待をしています。堀部さんの『本を開いて、あの頃へ』は本や雑誌を読んでの思いをまとめたいいエッセイが24本掲載されています。
さすがに恵文社一乗寺店の店長。よりみちの仕方がうまい。そして本が好きだということが行間から溢れています。こういう1冊を読むと、また本を読みたくなります。( そんな気持にしてくれるのがいい書評の、ひとつの条件です。)
もう1冊読みたいのですが、Lmaga.jpに掲載している「ここだけの店、ここだけの話」がまとまらないとムリでしょうか。
【堀部さんの本1】
左:『本を開いて、あの頃へ』mille books (2009/12)
右:『本屋の窓からのぞいた京都 ~恵文社一乗寺店の京都案内~』
恵文社一乗寺店 毎日コミュニケーションズ (2010/10)
【堀部さんの本2】
左:『太陽レクチャー・ブック 本屋さんの仕事 』
共著 平凡社 (2005/11)
右:『コーヒーテーブル・ブックス
ビジュアル・ブックの楽しみ方23通り』
mille books (2007/6)
東の向井さん、西の堀部さん。古本屋さんと書店の店長と仕事は違いますが、本に関わり、本を愛し、本を紹介する仕事には変わりありません。このお二人の今後の活動に注目下さい!