高遠ブックフェスティバル

今日10/15の朝日新聞の夕刊(またasahi.comのBOOK)に、9月18日から6日間、長野県伊那市高遠町で開催された第2回「高遠ブックフェスティバル」についての記事が掲載されていました。

まだ今年のフェスについてのまとめがない中で、<日本版ブックツーリズムは定着するだろうか>という朝日新聞の浜田記者のレポートです。ご覧なった方も多いのではないでしょうか。

<主宰者の一人、フリーライター北尾トロさんは「2日間だった去年は“お祭り”だったけれど、6日間にイベントをちりばめた今年は、みなさんがゆったりと町を歩く姿が見られ、僕たちの目指す方向性に近い雰囲気でした」。>

来場者が約2500名とも言います。まずまずらしいのですが、採算的にはどうだったのでしょうか。余裕というわけにはいかないでしょうが、一応採算ラインに達したのでしょうか。この点も知りたいところです。

この試みは元々イギリスのヘイオンワイをモデルにした町おこしプロジェクトです。北尾さんらがそれを長野県の伊那市高遠町で実践をしました。またそれは街が本のイベントで集客するというブックツーリスムの試みでもありました。

<ヘイの成功例にベルギーやフランスの田舎町が追随。ベルギー南部のルデュは過疎の村だったが、80年代から行政主導で古書店主や書籍業者を誘致し、年間20万人が訪れる町として再生した。フランスでも複数の自治体で行政主導型の「本の町」づくりがすすみ、視察した段階で8カ所に存在していたという。>

この成功例がここまで波及したそうです。日本でもこの高遠町のような本の町プロジェクトが一年一年一歩一歩地盤を固めています。もっと盛んになればいいと思います。可能性は大いにあるように思うのですが、どうでしょう。(当ブログ「軽井沢を「本のまち」に!」でも取り上げました。)

<ヘイオンワイを訪れた経験のある作家の逢坂剛さんはこう語る。「ヘイのような町が日本に誕生したら素晴らしい。ただ、実現可能なアプローチの分析や、地元と目標を共有する交渉力や忍耐力が必要。根気よく実践してほしいですね」>

逢坂さんの言葉を待つまでもなく、先細りにならないように、地元の方々と連携を取りながら、<根気よく実践>することが大切です。今年は行けませんでしたが、来年はぜひ行きたいと思っています。

OZ magazine (オズ・マガジン) 2010年 11月号 [雑誌]

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