昨日、神保町にて
昨日のブログにも書きましたが、当店は現在「ふるぽん合宿フェア in ダイバー」に参加しています。その箱の入替と補充で、昨日神保町のダイバーに行きました。もうお盆の時期とこの暑さでいつもの賑わいはありませんでした。
しかし、それでも古本屋めぐりをしている人はいます。この暑い中、一店ずつ店先を店内を見て廻っていました。タオルで汗を拭きながら、重いエコバックを持ち、ひたすら好きな本を物色していました。(そういえば、京都の下賀茂神社の古本市、やはり行くことができなかった!)
ダイバーで補充が終わり、神保町を少しふらふらしました。すると、何と2冊100円の棚を発見。古い本から最近の本まで並んでいたので、その中から4冊購入しました。最近では1冊50円の文庫も見かけなくなってしまいました。( あるのは神保町と早稲田くらいか。)
[本日の購入本]
ちくま文庫の2冊は古本にしては良い状態でしたので購入しました。ちくま文庫も店頭で安く売られるのはめずらしい。Bでさえ、ちくま文庫の棚は同じような本しか並んでいない。だから、目新しい文庫を見つけたら必ず買っておくこと。これは鉄則です。
小野さんの『ウィリアム・モリス』は最近見なくなった新書です。奥付を見ると、なんと1973年の初版で、本の状態は良し。ただし、あの中公新書のカバーはヨゴレとイタミで捨てざるを得ませんでした。
そのあとは、帯付でカバーがないので、本全体をきれいにし、グラシン紙で包みました。裸本としてでなく、カバーを付けておいた方が汚れず長持ちします。古本、見た目も大事です。
伊藤整さんの新書ですが、河出新書というのも古書展で見るくらいで、よく見る新書ではなりません。河出もいろいろあって今に至っていますが、かつては新書も出していたのです。
この新書はカバーもしっかり付いており、当初昭和29年8月15日第1刷発行のものなので、ヤケがきつい。それでも全体の原形はとどめています。そして次のような表記もありました。
カバー 花森安治
装幀 庫田
当時の販売価格は120円。カバーデザインの中に花森さんの著名「y.hana」もありました。
こういう本がまだ神保町では見つかるのです。この1冊でいろいろなことに思いめぐらすことができます。だから、古本は愉しいのです。こうした本との出合いがあるから、神保町を歩き、古本屋めぐりをするのです。