松浦弥太郎『くちぶえサンドイッチ』

暑中お見舞い申し上げます。こう冒頭書いたのは林哲夫さんのブログ「daily-sumus」で「暑中お見舞い申し上げます」を見たせいです。そのブログは京都の鴨川の写真を掲載し、一瞬の涼を感じさせます。

そういえば、今週で7月も終わり、8月に入ると8/11(水)〜8/16(月)にかけて、「下鴨納涼古本まつり」が開催されます。

今年は行く予定を立てていたのですが、仕事の関係で、どうもムリかもしれません。しかし、まだ一縷の望みが残っていますので、直前まで調整をしたいと思います。

それにしても毎日暑い日が続きます。「ほん吉」さんのブログに書いてあるように<あつい日はお家読書>ということになります。しかし、こう暑いと、ちょっと難しい本は敬遠ぎみになります。

そこで取り出したのが、松浦弥太郎さんの『くちぶえサンドイッチ』(集英社文庫)です。この本は前に読んだのですが、今回サンフランシスコの古本屋さんのことを調べたいと思い、この本を手に取りました。

ニューヨークの古本屋さんについてはJJこと植草甚一さんの本があります。また常盤新平さんの『ニューヨークの古本屋』という本もありますが、サンフランシスコの古本屋さんということになると、この本が一番まとまっていました。

そこには、『シティライツ・ブックストア』はじめ、バークレーの『セレンディピティ』など数多くの古本屋さんが紹介されています。これは、松浦さんの『サンフランシスコの古本屋』といってもいい内容です。

さらに、読み進めると、「松浦さんにとっての本」についても書いてありました。

<どこかで昔、書いたが、ぼくにとって本とは、出合いもあれば別れもあり、長い付き合いもあれば、短い付き合いもある。すぐに仲良くなれる本もあれば、仲良くなるのに時間がかかる本もある。そう、人と本はまるで一緒だと思っている。そんなぼくはいつの日からか本屋という仕事を選び、現在に至るまでなんとか続けている。ということは、互いに必要としている、持ちつ持たれつな関係をこつこつと築いているのだと思う。> p169

この本との「持ちつ持たれつな関係」をどううまく創っていくか。本好きにとっては、それが愉しい難問なのです。それを解くために、今度はサンフランシスコの古本屋めぐりをしてみたいと思います。( と、日記に書いておくだけになりそうですが。)

本業失格           松浦弥太郎随筆集 くちぶえサンドイッチ


本業失格 (集英社文庫)           くちぶえサンドイッチ 松浦弥太郎随筆集 (集英社文庫)

※上段は単行本の書影、下段は文庫の書影です。