雑誌の現状と今後

紀田順一郎さんのブログ「書斎の四季」を読んでいると、雑誌について次のように書いてありました。

<雑誌がいちばん厳しい。雑誌は単に読者受けする記事を載せるだけでなく、本来自分たちのアイデンティティとして、やりたい理念や編集方針があるはずだが、読者はおそらく電子雑誌を記事単位で読むようになり、雑誌そのものの持つ意味は失われる。ちょうど音楽のアルバムが解体され、一曲単位のダウンロードになるように。それによって従来当然となっていた併収曲による作家の全体像などは関心の外になる(ソーシャルメディアは「角を矯めて牛を殺した」のではないか)。> 紀田順一郎 「歴然たる電子書籍化の流れ

「雑誌がいちばん厳しい」とはまさに紀田さんの指摘の通りです。

そして朝ネット・ニュースを見ていると、なんと「毎日jp」に次の記事が掲載されていました。

スイングジャーナル:7月号をもって休刊
60年以上の歴史を持つジャズの専門月刊誌「SwingJournal(スイングジャーナル)」が6月発売の7月号をもって休刊することになった。スイングジャーナル社は、20日発売の6月号で休刊を発表する。>

これが雑誌の現状です。雑誌はすでにその役割を終えたのでしょうか。*1

Swing JOURNAL (スイングジャーナル) 2010年 06月号 [雑誌]


*1:
この質問がすでに愚問です。昨年から何度も同じ問いかけをしてきました。その都度、雑誌の休刊/終刊にも触れました。しかし、この勢いは止まりません。雑誌は時代とずれ、読者とずれてしまったのです。
これを調整するにも、調整できず、今に至っています。これからも雑誌の機能は必要だと思いますが、これから雑誌の形態を変える必要があります。ネット雑誌の道も大いに可能性があると思います。今後の雑誌の「業態転換」を期待したいと思います。