水曜日は古本屋めぐり
今日は水曜日なので、いつもの通り古本屋めぐりをしました。お店に行くとなんとなくあれこれ買ってしまいます。いい時もあり、わるい時もあり、人生と同じく、いろいろあります。
まずは単行本から。
- 埴谷雄高 『影絵の時代』 (河出書房新社)
- 埴谷雄高編 『夢』 (作品社)
- 田村隆一 『すばらしい新世界』 (新潮社)
- 高橋英夫 『見えない迷宮』 (青土社)
- 天野忠 『私有地 天野忠詩集』 (編集工房ノア)
この中で、田村さんの『すばらしい新世界』は収穫でした。また、日本の名随筆 *1 埴谷雄高編『夢』は夢についてのアンソロジーなのですが、例えば吉田一穂さん*2の「火の夢」は素晴らしい文章でした。
次に文庫を5点。
- ジョン・ダワー 『吉田茂とその時代(下)』 (中公文庫)
- 中島梓 『マンガ青春記』 (集英社文庫)
- 藤森・増田 『アール・デコの館』 (ちくま文庫)
- 谷川俊太郎 『ひとり暮らし』 (新潮文庫)
- 阿佐田哲也 『ぎゃんぶる百華』 (角川文庫)
文庫は何と言っても『吉田茂とその時代(下)』でしょう。上は既に持っていたのですが、なかなか下を見つけることができませんでした。それでも諦めず待ち続けていると、ようやくあった!という結果になりました。
あと上下2冊を心待ちにしているのが、クララ・ホイットニーの『勝海舟の嫁 クララの明治日記(下)』です。これも待ち続けて、どれだけ待っているのでしょう。辛抱も蒐集の必要条件です。
*1:この日本の名随筆をすべて揃えればすごい作品集になります。実際には1期から9期まであり、すべて合計すると90巻になるといいます。これを集めるとなると、相当な時間と気力と労力を要します。
*2: 吉田一穂さんは『白鳥古丹―吉田一穂傑作選』の中で、詩について次のように書いています。<詩は言葉に始まり、言葉に終る。だが言語の平均率を破る運動である。それはコムニケイションではなく、エクスプレッションでなければならない。平面を匍い廻るものではなく、垂直に立つものである。>「死せる妄想力よ妄想せよ」より