5/9 朝刊の読書欄を読んで
まず、朝日新聞の横尾忠則さんの矢内原伊作著『完本 ジャコメッティ手帖1』(みすず書房)*1 の書評を紹介したいと思います。この書評自体、実際に見てもらったほうが一目瞭然。なにが一目かというと、本文が漢字とカタカナで構成され、読ませる内容になっています。
究極、「画家はYヲ必要トスルガY何ヲ?」という疑問。画家と哲学者の、まさに「鬼気迫る創造の現場」が記録されているといいます。この書評に添えられている横尾さんの絵も良く、切り抜いて持っていたい、そんな思いになりました。
次に、朝日新聞の「ゼロ年代の50冊」の企画を見て、「リブロ」でもリブロ版「ゼロ年代の50冊」を企画しました。その結果がリブロのウェブサイトに掲載されています。また池袋店と渋谷店では5月1日からこのフェアを開催しています。
書店員さんが選んだ50冊ですので、朝日新聞の50冊とは趣がちがいます。このベスト10を見るだけでもその違いに目を見張るはずです。担当者によると、11位以下は僅差だったので、順位はつけなかったといいます。
■ リブロ版「ゼロ年代の50冊」のトップ10
最後に、日経新聞の書評欄から。いつもの読書欄「半歩遅れの読書術」の担当が高山宏さんです。職業は「江戸美術史家」?! となっていました。
それはそれとして、今回取り上げているのが見出しの通り「江戸論を開いた種村季弘」です。ここに書かれた内容は短文ながら、知的雑誌の黄金時代を分析し、種村さんの業績を讃え、振り返る形を取っています。
ぜひ一読してほしい贅沢な内容です。文中で紹介している本は下記の通り。*2 こういうエッセイを読みますと、もっともっと本を読みたくなります。
*1:
ローマ数字の序数なのですが、表示されませんので、アラビア数字で記入してあります。この点を解消する方法がないものでしょうか。こうした問題は他にもあります。コンピュータが進化しても、100%のマシンではないことを改めて感じます。
昨日から長年使用していたPCが不調です。チェックは全てしたのですが、どうも以前もPCとはちがう感じがします。HDDも時々いままでない不整音がするようになりました。バックアップをとり、万一に備えています。
*2:
筆者の紹介する本がこう並ぶと、それだけで満足です。日経新聞の「半歩遅れの読書術」の記事なのですが、「一歩先の読書術」になっています。このコラム、見逃せません。これからも要チェックです。