本のソムリエを捜して

こんな長いブログ名を知っていましたか。Dainさんが書いている「わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる」というブログです。略して「スゴ本」。すでに、ご承知の方の多いのではないでしょうか。

私がこのブログを知ったのは今年になってから。どなたかのブログのリンクから見つけて、はてなのアンテナに登録、そのまま購読を続けています。このブログは視界360度、内容充実のブログです。

この「スゴ本」がこの読書について取り上げていました。記事名は「棚とは書店からの提案である「青山ブックセンター」」。( これまた長いタイトル。)

内容は図書館とAmazonで満足せず、リアルな出会いを求めて、外へ=書店へというアピールです。

< もちろん、ネットで受信した本を片っ端から予約したり注文すれば、それだけで一生読むに事足りる。しかし、それだけでは足りない。好みの定まった、似たようなものばかり読んで満足してしまうことになる。蛸壺で充分なら何も言うまい、だが、読む世界を拡張したいなら、リアルな出会いを求めるべし。>

そしてDainさんはその方法として、3つの提案をしています。

1. その一つの方法が、雑誌などの本の特集を経由して、お気に入りの読み手を探索すること。

最近は雑誌などで本の特集もやらなくなりました。というよりも、休刊が多く、やれなくなったのが実状です。それでもまったくなくなったわけではありません。また女性誌も最近は読書特集を組みます。それらを見逃さないことです。

2. もう一つ、わたしがよくやるのが、ブックフェアを狩場にすること。

そこで、<紀伊國屋書店でやってる世界文学ハンティングの絶好の狩場「ワールド文学カップ」>を取り上げています。これもまたリアルな出会いのための方法といえるでしょう。

3. さらに、これら二つを組み合わせたのが、お気に入りのブックスタッフを見つけること。つまり、ブックフェアで自分のお気に入りを集めているスタッフの勧める、別の本を狙うのだ。

この「別の本」というのがポイント。自分の知っている本だと、それ以上の愉しみがないので、まったく別の本をめざし、新しい視野を獲得すること。

1は読み手、2は企画者、3はスタッフとすべて人が絡んできます。やはり、何より人から教えられることが大きい。アナログ情報であろうが、デジタル情報であろうが、知るのは人からです。

そうした意味からすると、いい本の出会いとはいい人=本のソムリエとの出会いから始まります。人と人との繋がりが新しい繋がりを生みだします。書店もそうした出会いの場を提案していくことが求められています。

そこで、青山ブックセンターを取り上げています。書店の提案=棚づくりによって起こる化学反応を見てもらいたいと、棚の写真も掲載しています。この化学反応が?なのです。なにがどうなるのか。これは一人一人が反応が違うので、体験してもらうしかありません。

最後に、Dainさんは<お気に入りのソムリエを探すために、外へ出てみては?(コンピュータを)シャットダウンして、街へ出よう。> と言います。大いに賛成ですが、街に出る時には、書を忘れずに、を付け加えておきます。

タイトルの魔力―作品・人名・商品のなまえ学 (中公新書)