紀田順一郎 『黄金時代の読書法』
黄金時代とは青春時代です。その時期の読書法を中心に書いてあります。カバーにも次のように記されていました。
<鉄は熱いうちに打て! 読書に熱中できるときは短い>
まさにその時期に「一冊の本」と出会うことができるかどうかで、それからの生き方が大きく変わると言います。本好きになるかならないかも、「一冊の本」に出会えるかどうかにかかっています。
ではその「一冊の本」に出会うために何をすべきか。紀田さんは次のように言います。
<(前略)とりあえず、人生の苦難にみちた収穫期に"一冊の本"が得られるよう、常に努力することである。出会いは偶然ではあるが、その機会を増やすことができる。一言でいえば、ひたすら読むことである。>
次に、多くある本の中から、ひたすら何を読めばいいのか。そこで、紀田さんは選書の基準として、エマーソンの「読書の三原則」を挙げています。
<一、一年経過していない書物はいかなるものも読まぬこと。
二、有名な書物以外は読まぬこと。
三、愛好する書物以外は読まぬこと。>
これはあくまでもエマーソンの「読書の三原則」です。読むことを通して、自分自身の「読書の原則」( 別に三原則でなくてもいい )を作っていくことが大切です。