「ちいさな古本博覧会」に行く

4/11の「文壇高円寺」で、荻原魚雷さんが「ちいさな古本博覧会」について書いていました。

<そのあと西部古書会館で開催のちいさな古本博覧会に行く。珍しい本がある。安い本がある。珍しくて安い本がある。
 袋いっぱいになるまで買ったが六千円ちょっと。新刊本で同じくらいの冊数を買ったら、いくらになるのだろう。
 池島信平著『編集者の発言』(暮しの手帖社、一九五五年)、『平野威馬雄 二十世紀』(たあぶる館出版、一九八〇年)など。>

昨日私も行ってきたのですが、魚雷さんが言うように「珍しくて安い本」が多かったような気がします。朝一で展示会に参加していれば、もっといい本を購入できたのかもしれません。しかし、いままになくいい感じのふるほん博覧会でした。

いままでの西部の展示会では、書店ごとに在庫を並べているのが大半でした。今回のちいさな博覧会は西部の若手の方々が中心になって「昭和[懐新]カルチャー」をテーマに企画・運営をしています。

今までとは違う点は次の3点でした。[1]今までよりも品揃えが充実、[2]会場の展示に工夫あり、[3]イベントの同時開催。

まず[1]の品揃えはいままでになく、何冊かでなく、何冊も!購入してしまいました。列挙するとまた切りがありません。例えば、クロソウスキー/小島俊明訳『かくも不吉な欲望』(現代思潮社)良品で300円でした。



[2]について。いつもですと、キャビネがびっしり入り、そこに本が陳列してありましたが、今回は会場の真ん中にオープンスペースを設け、そこにも晶文社本等が展示されていました。こうした展示もいままでになかったことでしょう。椅子もあったのですが、数が少なかった。あまり増やすわけにはいかないでしょうが、もうひと工夫をお願いしたい。

[3]のイベントですが、ちょうど夕方会館に到着しました。会館の上がり口で、詩の朗読会が行われていました。これも初体験でしたが、じっくり聞くには少々照れ恥ずかしさがありました。しかし、こうしたことも今までにない新しい試みです。

魚雷さんが末文で書いていますが、それ以上に驚いたのは、この記事でした。

<深夜二時すぎ、インターネットの産経ニュースで「ひょっこりひょうたん島」の井上ひさしさん死去という記事を読む。享年七十五。 >