吉本隆明さんのこと

いつものようにブログめぐりをしました。「ほぼ日刊イトイ新聞」で吉本隆明さんの宮沢賢治賞の記念講演のことを取り上げていました。テーマは宮沢賢治。その講演の内容を写真とともに掲載していました。

吉本さんが宮沢賢治とは何かについて語っています。その中で<ぼくはこれまで、いろんな人の悪口を言ってきましたけど、言わなかった人っていうのは、宮沢賢治ぐらいです>といいます。

それだけに吉本さんの宮沢賢治への思いがこの講演では語られています。宮沢賢治の作品を取り上げて、次々にその解説をし、次のように言います。

<『ほんとうのほんとう』が何を意味しているのかということをぼくらは推測するのですが、確かにこれだということはいえません。しかし、それを推測することがぼくらにとって、宮沢賢治を知るということになると思っています。>

吉本さんにとっても宮沢賢治は大いなる課題なのです。推測することが宮沢賢治を知ること。その試みが今回の講演です。詳細は「ほぼ日刊イトイ新聞」をご覧ください。

最後に講演を終え、会場をあとにする車椅子の吉本さんの写真が掲載されていました。私にとっては、今回の宮沢賢治の講演以上に、その写真の方が深く印象に残りました。

宮沢賢治 (ちくま学芸文庫)