立花隆流「本の見方」

<書店の目的の書架の前に立ったら、本を1冊1冊取り出してみるのがよい。目次をさらっと見て、はしがきをざっと読み、中身をパラパラめくりながら、ところどころ拾い読みをする。巻末の参考文献、索引、あとがきなどに目を通す。発行年月日、重ねられた版数、著者略歴なども見ておく。経験を積めば、それだけで相当のことがわかるものだ>

これは立花隆さんの『知のソフトウェア』(講談社新書)からの引用です。

これは新刊・古本問わず、本を買うまでのチェックポイントですが、立花さんのみならず、大方の人が本と買う時にやっていることです。

この通りやって、何年もの年月を費やしてきました。果たして相当なことがわかるようになったかどうか。この点、はなはだ疑問です。

まだまだ経験を積み重ねていかないと、この心境には到達できないのでしょう。本はそれほど奥が深いものです。

しかし立花さんの本の見方が特別であるのでなく、当たり前なことをやっているだけです。

「基本を忠実に」とは何かを学ぶ時にいわれることですが、その繰り返しの中から、立花流の読書術が生まれてくるのです。