今日こんな本を買った

クリスマスなのに、なぜか街の賑わいに元気な勢いがない。これも不況の風のせいでしょうか。新聞は、テレビは、ネットは不景気になることを伝えています。人はその現実に直面しない限り、我が事として実感しないのかもしれません。

なんとなく不気味な不安ばかりが蔓延し始めています。かつてオイルショックバブル崩壊などを体験してきたのですが、今回は日本だけでなく、世界の経済問題です。これは経済がグローバル化してきたことの証しですが、この問題をどう解くのか。

この問題は簡単に解法が見つからない難問です。一国だけでどうにかなるのならいいのですが、どうもそうわけにはいかない世界の問題です。経済は国境を越えましたが、各国の「国境」はそう簡単に越えられそうにないのです。

クリスマス、外は晴れ、雪降らず。

昨日はイブなので、街は賑わいがありましたが、今日はウィークデイということもあり、静かなクリスマスの一日でした。クリスマスだからということはないのですが、今日こんな本を買いました。

田村さんの『若い荒地』*2ねじめ正一さんの『荒地の恋』を読んでからずっと狙っていた本でした。前にも書きましたが、荒地グループに関心を持っています。来年はテーマのひとつとしたいと思っています。

坂口安吾『風と光と二十歳の私と』は福田和也『成熟への名作案内』(PHP研究所)の中で、何度か取り上げていた一冊。その引用が印象的で読んでみようと思いました。安吾を読むのも本当に久しぶりです。

そういえば、学生時代に坂口安吾堕落論』に心酔していた友人がいました。飲むと、堕ちろ!堕ちろ!の連発でした。あの頃、本当にどん底まで堕ちきったのか。あがき苦しみ、浮き上がり、泳ぎ切った? そんなことを語り合った「どん底」はまだ健在だそうです。

若い荒地 (講談社文芸文庫)      風と光と二十の私と (講談社文芸文庫)

*1:こう二冊を並べると、講談社文芸文庫のカバーデザインの素晴しさがわかります。これは菊地信義さんのデザインです。

*2:これは田村隆一『詩と批評D』(思潮社)を底本にしています。このシリーズは全巻揃えたい。