『カムイ伝講義』発見!
本当にないのです。田中優子さんの『カムイ伝講義』。今日はもう一度新宿のBとKを廻り、この本を探しましたが、見つからず。Kでは在庫を確認してもらいましたが、在庫なしでした。
担当の人がまとまって入ってきましたが、売れてしまったようでとの説明。まさに機会損失ですね。しかしないものは仕方がないので、これで観念しようと思いましたが、最後の望みをBにかけました。
あまり期待はしていなかったのですが、エレベータに乗り、フロアに上がりました。出たところに歴史の棚がありました。なぜかそこに『カムイ伝講義』が一冊だけ残っていました。
こういうことがあるのです。2つの書店で諦めていれば、こうしたことは起こらない。諦めずにやったからこういう結果になりました。何ごとも根気が大事。たかが一冊の本、されど一冊の本なのです。
さて、どんな講義なのでしょう。
<私は二○○六年度から、法政大学社会学部で、江戸時代を講義するために『カムイ伝全集』を使っている。この本はその講義の過程で生み出されたものである。そのため本書は、『カムイ伝』の作品論や作家論でなく、その背景にある江戸時代について書いたものである。『カムイ伝』のストーリーを詳しく説明するものではなく、ダイジェストでもなく、『カムイ伝』が描こうとした江戸時代を受け止め、それを私なりにもう一度咀嚼したものだ。『カムイ伝』は劇画であるし、全集にもなっていることだから、内容を知りたくなった方は、そちらを読んでいいただきたい。>p12