堀江敏幸『子午線を求めて』

フランスといえば、もう一人忘れてはいけない人がいます。堀江敏幸さん。そういえば、新潮社『考える人』の最新号の特集が「堀江敏幸と歩くパリとその周辺」でした。

今日10/15の「yomunelの日記」を読んでいると、その堀江敏幸さんの文庫『子午線を求めて』(講談社文庫)が出版されていることを知りました。新刊には気を遣っているのですが、洩れがあるものです。

これは2000年5月に思潮社より刊行された単行本の文庫化で、次のような内容です。

<忘れられた幻のパリ子午線 アラゴーの円盤はどこに?
グリニッジ以前から存在していたパリ子午線。詩人ジャック・レダの文章に導かれて、幻の線上に埋め込まれた円盤を探す冒険が始まる――。パリの郊外が抱え込む闇を抉り出したセリーヌノワール作家たち、衝撃的な死の後にますます本質をあらわにするエルヴェ・ギベールなど、発火石としての読書の記録。>(講談社HPより)

堀江さんの本を蒐集していますので、この文庫はぜひ購入したいと思っています。

本には外見と中身があります。本来中身が外見になるのですが、それが一致しない場合もあります。しかし堀江さんの本はあの端正な中身が十分外見にまで反映しているように思います。

子午線を求めて (講談社文庫 ほ 29-2)     子午線を求めて


右の単行本のカバーデザインの方が堀江さんの本らしいと思いますが、どうでしょうか。