今週の話題の本

読書ブログから今週の話題の本を取り上げます。

9/5の「迂路探険」では9月の新刊を一気に掲載しています。その本の多さにはいつも圧倒されます。気になる本は何冊もあったのですが、あえて一冊を選ぶとすると、この一冊。

この本の紹介の中の引用に次のような箇所がありました。

<「聖橋口の改札を出てすぐ、立ち食いそばやからの店つづきあたりで、待ちあわせることが多い。ここのマスターのハイボールは、天下一品だぜ。そう誘われ、連れていってもらったバーも、そのならびにあった。[……]一階はカウンターだけ、天井のひくい二階にはテーブルがあった。顔なじみのひとと行くときは、一階に肩をならべ、そうでないときは、注文してからあがった。のぼる手間を遠慮して、コップ持って行きますというと、いいからあがってな。あごをしゃくりあげられた。」>

このお店はよく行った店で、石田さんが活写しているように、まさにこんな感じでした。この本でこの店を取り上げているということはもうすでに店じまい? もうないのか ・・・・・ 。

もう一冊追加すると、

これは新宿の書店で雨宿りの際に立ち読みをしていた本です。買おうか買うまいか悩みながら、半ばまで読み進み、そのまま棚に戻してしまいました。「迂路探険」だけでなく、数多くの読書ブログで取り上げている一冊です。さて、どうする。

このほかに読書ブログで取り上げていた本は、何と言っても、この一冊でしょう。

これは「空想書店 書肆紅屋」の紅屋さんが取り上げていた文庫です。またウェッジ文庫も高く評価していました。これには私も同感です。昨年10月に創刊、『東海道品川宿岩本素白随筆集』には驚きました。

この大原富枝さんの文庫も注目の一冊です。洲之内さんを知ろうと思えば、人物と著作。手軽なものがないので、まずはこの一冊か。さらに著書『気まぐれ美術館』等の文庫も入手しづらい状況であれば、なおさらです。

気まぐれ美術館 (新潮文庫)     帰りたい風景―気まぐれ美術館 (新潮文庫)


また10月の新刊で、石神井書林 内堀弘さんの『ボン書店の幻 モダニズム出版社の光と影』(解説・長谷川郁夫)がちくま文庫から出版されます。この文庫はぜひ購入したと思っています。

先月内堀さんの『石神井書林 日録』(晶文社)を再読したばかり。これも面白かった。できればちくま文庫から、というわけにはいかないでしょうか。