朝の新聞から
日曜日はいつも朝刊の読書欄から始まります。
昨日の朝日新聞の読書欄で気になった本は松本昌次著『わたしの戦後出版史』(トランスビュー)です。この本は「未来社、影書房と、半世紀余にわたり小さな出版社で大きな仕事を手がけてきた編集者」の回想記です。
そういえば、松本さんの若き日の著書『ある編集者の作業日誌』(日本エディタースクール出版部)が本棚にあったのを思い出しました。
また、同紙の「東京シルエット」というコラムでは、詩人、草野心平さんがかつて新宿一丁目に開いた「學校」という店名を譲り受けた「酒場 學校」のママ井上禮子の一言。
<元気のいい男たちはいなくなったわね>
この言葉と呼応するように、同紙「終わらない」シリーズで、元気な開高健さんが取り上げられていました。
<592ページ、3360円。ずっしりと重い一冊を没後20年近い作家が、生み出した。単行本未収録のエッセーなどを収めた『一言半句の戦場』。5月発売以来、これまで4刷1万5千部、と予想をグンと上回る売り行きを残す。>
あの厚い本がこれほど売れているということはなんとも驚きですが、井上ママの言葉を待つまでもなく、「元気のいい男」がいなくなったせいか。元気のいいのは女性ばかり。女性が勝負する時代になったことは北京オリンピックを見てもわかります。