高山宏のエッセーの「霊感源」

古本を整理していると、『私が愛用する辞書・事典・図鑑』(中沢新一監修・一季出版)が出てきました。その中で、あの高山宏さんが愛用の辞典について、次のように書いていました。

<そういうぼくの超愛用辞典は『オックスフォード英語辞典』略称OED。最近のCD−ROM版も含め各種仕様があるが、二十巻になんなんとする古色蒼然たる「本の山」を愛している。見出し語三十五万語というのは逆に少ない気もするが、一語一語がいつ使われ始め、どの意味でいつ使われたかといった語の履歴情報が欲しいぼくには、他に得がたいもの。高山の悪評高く偏倚なエッセーの霊感源は大抵この辞書。>p80-81

これが、高山さんのエッセーの原点です。

誰しも、無から有を生み出すことはできません。高山さんも然り。こうした辞典からの自由な発想と自在な展開は高山さんならではでしょう。高山さんのエッセーの独自性はここから生まれています。

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