ケータイ小説と藤原新也

11月18日(日) 22:00〜23:00 NHK教育ETV特集ケータイ小説藤原新也・次代へのまなざし」で、「今なぜ、若者たちにケータイ小説が求められるのか。写真家で作家の藤原新也氏が書き手、読み手、を追いながら、現代の若者の心象風景に迫る」といいます。

藤原新也さんのブログ「Shinya talk」にこう記されていました。日本中にケータイ電話が普及し、誰も彼もがケータイを持ち、気軽に当たり前にコミュニケーションをしています。もうすでに、ケータイなしの生活は想像出来ないほどです。

若者はいつでもどこでもだれでも、ケータイを持っています。電話だけでなく、メールも、辞書も、計算も、ゲームも、記録も、すべてケータイで行います。iPodを聴きながら、携帯を見て、五感は閉じられ、身体までも自分の窓のない部屋になっています。

その個室のドアをノックしても、ノックの音は聞こえません。目も耳も塞がれ、それを感知することもできません。唯一、ノックがわかる手立ては視覚と触覚。それを通して、ドアが開くのかどうか。

その個室から生まれるケータイ小説は新しいメディアによる、新しい形態の文学です。本で読む小説とはちがい、若者という新しい読者を創り出しています。藤原さんがケータイ−若者−文学(小説)の結びつきをどう解きほぐすのか。この点、注目の番組です。