日経新聞夕刊「古書新景」②

今日の日経新聞の夕刊に「古書新景」の㊥が掲載されていました。昨日の新聞にはなかったので、? 今日掲載されたのが㊥ということは、あともう1回でこの連載は終了ということになります。

今日の記事の内容は新刊書店が古書を扱う動きが出てきたことについてです。この記事よると、年間8万点の新刊が生まれているにもかかわらず、出版市場は十年間で二割縮小したといいます。その打開策のひとつが古書を扱うということです。

「書店経営の観点からすると、古書は採算性にも優れる。新刊の荒利益率は二割なのに対して、古書は六割近い」

であればこそ、新刊書が古書を取り扱うのもうなづけます。その古書を新刊と併売することによって、新旧の相乗化や活性化につなげられるといいます。

最近は長野市の平安堂や有隣堂川崎BE店でも古書を扱うようになりました。今後この方式が定着するかどうかは品揃えと価格によります。この点、各店が試行錯誤しながら、売れる品揃えと価格を決めて行くことになるのでしょう。

書店・古書店業界の境界線がなくなりつつあります。ボーダレスの時代がこの業界にも訪れたわけです。これから生き残りをかけて、競争が激化します。現実が大きな試金石となります。