山口治子『瞳さんと』

昨日は「アクセスの閉店」についての記事を紹介しましたが、同じ朝日新聞の読書欄に山口治子さんの『瞳さんと』(小学館)の紹介記事が掲載されていました。ちょうど先日『山口瞳の人生作法』(新潮文庫)を購入したばかり。

これも何かの縁なので、今回取り上げました。もうすでに山口瞳さんが亡くなってから12年が過ぎています。ずっと一緒にいた妻、治子さんが語った山口瞳さんとの日々。聞き書きは中島茂信さんです。

いま『山口瞳の人生作法』を読んでいるのですが、その中にも山口治子さんの文章がありました。ひとつは「瞳さんのラヴレター」、もうひとつは「夫・瞳さんのこと」。特に後者は手紙や日記を差し挟みながら、山口瞳さんとの日々を語っています。

今回の『瞳さんと』は実際の家庭の、日常の山口瞳さんの話が書いてあるといいます。今読んでいる文庫を読み終わったら、この本を読もうと思います。作家の山口さんと夫の山口さんと知りたい。それも一番近い妻の視点から。そう思います。

山口さんの家庭は『山口瞳の人生作法』の最後にある年譜をみても、家庭にそれほど問題はないように思います。かつての「戦友」である開高健さんの家庭は山口さんの家庭とは正反対でした。開高健さん亡き後、子供の道子さんは事故で早逝、牧羊子さんは人知れず亡くなりました。

家庭的には、山口さんの家庭の方がはるかに幸せで、普通の家庭のように思いますが、さて・・・・・。この本はそうした家庭の内情を解き明かしてくれるでしょう。ドラマチックな生き方もいいのですが、ごく当たり前の日常も、大事だと思うのです。

瞳さんと



※今日はカレンダーの表示が変でしたので、ブログを見直しました。タグの貼り込みに一部誤りがあり、それがカレンダーの表示にも影響していました。すぐに修正をしました。今は通常の状態になっています。一部読みづらく、大変申し訳ありませんでした。