荻原魚雷『古本暮らし』の書評

KINOKUNIYA BOOK BLOG「書評空間」で、近代ナリコさんが荻原魚雷さんの『古本暮らし』(晶文社)を取り上げていました。まだ反響はあちらこちらにあります。近代(こだい)さんは最後で次のように書いています。

こうしてもがきながら、彼は「古本暮らし」のただなかにいる。ぜんぜんできあがっていず、しかし自分の不完全さを把握できるだけの力はもっている。荻原魚雷、うだつのあがらなさが洗練されているなあ。しかしこれがひとつのスタイルと化してしまうのは危険かもしれない……って、これは女の老婆心ですね。ともかく、男のひとをうらやましいと感じるのは、こういう本を読んだときである。

「ひとつのスタイルと化してしまうのは危険」について言いつつ、末文で「ともかく、男のひとをうらやましいと感じるのは、こういう本を読んだときである。」と結ぶ。書評は引用もよく、いい内容でした。