神保町の春の古本まつり
汗ばむくらいの晴天でした。今日の午後、神保町の春の古本まつりに行ってきました。靖国神社や千鳥が淵の桜見物の人たちが神保町に流れ、いつもより込み合っていました。
今日が最終日で、神保町に着くとすでに3時を過ぎていました。古本市は初日と書きましたが、最終日も終了間際の投売り?があり、これまた捨てがたいものがあります。
いくつかの出店ではまだ早いというのに、500円や300円を100円にしている所もありました。もう少し粘れば、多くの店で投売りがあったかもしれません。そこまでは待ちきれず、神保町を往復してワゴンから一冊また一冊。
意外にもまだまだいい本がワゴンの中に紛れていました。今日も10冊購入してしまいました。これは自分用、これは一箱古本市用、と区分しながら。
今日の購入本
- 花森安治『一銭五厘の旗』(暮らしの手帳社)
- 堀田善衛『小国の運命・大国の運命』(筑摩書房)
- 竹内成明『戦後思想への視角』(筑摩書房)
- 篠田一士『現代詩髄脳』(集英社)
- 阿部 昭『みやげの小石』(作品社)
- 草森紳一『悪食病誌 底のない舟』(昭文社出版)
- 富士正晴『贋・久坂葉子伝』(冬樹社)
- 川島 勝『井伏鱒二』(文藝春秋)
- 秋山 駿『内部の人間』(晶文社)
- 巖谷大四『本のひとこと』(福武書店)
草森紳一さんや富士正晴の本があるだけでもよしでしょう。秋山駿さんの『内部の人間』晶文社版は欲しいと思っていた一冊。これは幸運でした。私の手元にあるそれは南北社版でしたので。
草森紳一『悪食病誌 底のない舟』は今回の目玉といっていいでしょう。この本は見たことがなく、紛れ本の一冊です。出版が1972年ですから、かなり初期の作品(雑文集)です。
ここに集められた雑文群は、その所産であり、私の生きた証跡としての汗垢の如きものであり、それ以上のなにものでもない。ただ魯迅のようにはまだまだその雑文体に腰がはいっているとはいえないのだが。
できるだけ足で探すことです。ネットも便利なのですが、本を直に見るという見極めができる、やはり現物、現場が一番です。