今日のおすすめブログ

なんといっても、今日のおすすめブログは内田樹さんの「内田樹の研究室」です。

内田さんはNHKが01年放送の「女性国際戦犯法廷」のドキュメンタリー番組で政治的圧力を受けて番組内容を改変した事件と関西テレビの「あるある大事典」の捏造問題の中間報告を取り上げています。

この内容がいい。これは各自が思っていたことをずばり文字してくれたと思ってます。実に読後が清々しいのです。いままでこうしたことについて、誰もあまりストレートに話してくれなかったのですが、今回の内田さんの一文ですっきりしました。

今さら「不信」というようなことを言い出すところを見ると、新聞人はそれまでテレビで報道している情報がすべて真正だと信じていたであろうか。

これはひとりテレビへの不信ではなく、メディア全体に対する不信が「日常化」しつつあることの予兆である。

だが、メディアの先端にいる人間にとって「こんなことが起きているとは知りませんでした」というのは口にすること自体が恥ずべき言葉ではないのか。

こうした引用は多くなればなるほど、なんとなくむなしくなります。やはり本文を読んでもらったほうがいい。ぜひ一読を!

内田さんの『下流志向』(講談社)が1月に出版される(されている)ということで、「本よみうり堂」がこの本を取り上げていました。そこでの紹介文の最後に次のような一文がありました。

未知なる知や先達への怖(おそ)れとあこがれを失い、勉強を嫌悪する若者たちは、自分探しの果てにニートになる。周りを尊敬する心を失い、「自己の利益の最大化」ばかりを考える社会はさみしい。

「自己の利益の最大化」の果てには本当に何が待っているのでしょう。少なからず、相手を思いやり、相手と自分とのバランスを保ち、まずは自立することを。特に経済的な自立こそが大切だと思うのです。

下流志向──学ばない子どもたち、働かない若者たち