読書の秋だから

今日は秋の空。昨夜は空に月でした。意味もなくじっと眺めてしまいました。そんな一日の終わり。時は秋から冬に静かに変わりつつあります。まだ今週はいい天気が続くようです。

いま高田文夫さんの『笑芸日記』(ちくま文庫)を読んでいますが、今朝の朝日新聞で、その高田さんがプロデュースした「日芸・芸能塾」*1が11日午後、同学部の中講堂で開催されます。これは昨年から始めたもので、昨年の「落語編」に続き漫才、講談などの「いろもの」*2芸人が舞台に立つそうです。

手元の文庫の方はあともう少しで読了しますが、読み進めていくうちに、芸能界の出来事や裏話がふんだんに盛り込まれており、愉しく読み続けています。掲載されている日記は1996-2005までと長くなっていますが、その長さを感じさせなくらいに面白い内容になっています。

それから、今日文庫でなく新書を購入しました。購入した新書は次の通りです。

  1. 江弘毅 『「街的」ということ』(講談社現代新書)
  2. 田沢竜次『東京名画座グラフィティ』(平凡社新書)
  3. 貴田庄 『小津安二郎文壇交遊録』(中公新書)
「街的」ということ―お好み焼き屋は街の学校だ   東京名画座グラフィティ   小津安二郎文壇交遊録

1.は古書現世の向井さんが読んでおもしろいとブログに書いていましたので、前から気になっていました。著者は「ミーツ」の元編集長とのこと。興味がさらに倍加します。

2.これは書店で見ていて、名画座の写真や映画のポスターなどが掲載され、たいへん懐かしく思いました。「1960年代末−1970年代、名画座には熱気があふれていた。」そんな時代を振り返るために。

3.これは目次を見て、小津安二郎の読書遍歴をはじめとし、いろいろな小説家と映画の関係を丹念にたどり、小津監督の文壇との交遊をまとめたものです。「はじめに」を読んで、購入しました。

新書をまとめて読もうと思ったのも、読書の秋だから。

[追記] 11月9日、はてなメールマガジン週刊はてな』に小説家 平野啓一郎さんのブログ「平野啓一郎公式ブログ」が紹介されていました。

*1:11日午後2時開演、入場料3000円(学部生1000円)、問合せはステージデザイン 03-3391-4976へ。

*2:寄席演芸のうち、中心にならない物。現在の東京の寄席では落語以外の漫才・音曲・曲芸・奇術などをいい、大阪では漫才以外の落語などをいう。−「大辞林 第二版」より