"古本になる"ということ

9月23日付図書新聞(2791号)に、内堀弘さんの「耽奇日録」(121)が掲載されています。今回は、内堀さんがメールをもらったことから話が始まります。

その人は誰かが持っていた本を買いたくないという内容のメールを送ってきたそうです。( 実際に、そういうメールを送ること自体?なのですが、いろいろな人がいますから、それはそれとして。)

その?のメールに対して、内堀さんの返答はといいますと、「古本とはそういうものだ」でした。

そういうものとは、

本はあれこれの人の記憶や気配を詰め込んだ器のようだ。人の手を経ながら、どれもみなたった一つの本になっていく

といいます。

古本は"古本である"のではなく、"古本になる"のです。それも「たった一つの」。今日はいい文章を読みました。