今年の文学賞

今年の文学賞がここまとまって決りました。今年生誕100年を記念してできた新潟市主催「安吾賞」の初受賞者 劇作家の野田秀樹さん(50)が決りました。それ以外の文学賞受賞者は以下の通りです。

中でも、小林秀雄賞の荒川さんの『文芸時評という感想』は1992年から2004年まで産経新聞に連載された文芸時評を一冊にまとめたもの。本よみうり堂の取材に応えて、荒川さんは次のように語っています。

文芸時評という感想

ぼくには批評を書く力はないので、作品の感想を書いた。すなおに書くことにした。

また、

大学が文学部をなくすなど、社会の外に文学を追い出す動きがある。だが文学は実学。人間の精神の荒廃をさせないよう文学が補っている。詩、短歌、小説すべてのジャンルの言葉を豊かにしなくてはならない。

大学が文学部をなくすという動きもあるのです。学校も法人であり、企業ですから、人気のない学部や学科は新しいものにリニューアルということが当たり前です。(企業ではあたり前のことが、学校では当たり前でないって、結構あります。またこの逆もあります。)

文学は実学で、ことばを豊かにとはいいますが、その実学の意味が十分理解されない。また、言葉の豊かさを理解されないので、文学が切り離されるのではないでしょうか。

となると、さしずめ、もっともっと文学をです。しかし、その前に、文学が本当に実学なのか、もう一度考えてみる必要があります。確かに少子化や活字離れという問題もありますが。

そういえば、メールで、図書館から予約本、村上隆『芸術起業論』を確保したとの連絡がありました。明日、図書館に取りに行こうと思います。

芸術起業論