モリー・グプティル・マニング『戦地の図書館』

信濃毎日新聞に「斜面」というコラムがあります。その11月8日の朝刊に次の記事が掲載されていました。始めの箇所を引用します。

ヒトラーナチスの思想に反する本およそ1億冊を焼き払った。対する米国は戦地の兵士に本を供給する運動を展開した。全米の図書館員が寄付された本を送り、出版業界はポケット版の「兵隊文庫」を新たに発刊し戦地に届け続けた

 

第2次世界大戦のさなかである。名作、娯楽、実用、戦争の悲惨さを伝える戦記まで、その数1億4千万冊。兵士を癒やしたのはもちろん「自由を守る」士気を高めた。活動を担った出版業界の戦時図書審議会は国内の「検閲」とも戦って勝利している

これはモリー・グプティル・マニング『戦地の図書館』に掲載されているそうです。戦場では本をめぐるもうひとつの戦争がありました。こういう話をもっと知りたくなりました。私たちは知らないことを知るために本を読むのです。

 

戦地の図書館 (海を越えた一億四千万冊)