港千尋『第三の眼』(廣済堂出版)より

読みながら、できれば、時々紙と鉛筆を片手に、目の前の日常や、回想の光景を描いてほしい。イメージを摑まえることは、手を伸ばすことからはじまる。そこから、デジタル時代のリアリティは生まれてくる。

手を伸ばすことによって、モノのリアリティを掴むこと。モノを掴むことによって、確かな感触を感じますが、イメージにはそれがありません。固体ではなく、液体か、気体のよう。イメージは掴み所がありません。それがデジタル時代のリアリティなのでしょうか。

第三の眼―デジタル時代の想像力 (広済堂ライブラリー)