再び、吉増剛造

昨日、ツイートやブログで紹介しました吉増剛造『我が詩的自伝』(講談社現代新書)を読み終えました。新書としては少し厚いのですが、そんなことも気にせず、一気に読んでしまいました。

この新書は吉増剛造さんの自伝です。生誕から現在に至るまで、自分とことばとの関わりについて書いています。また、いろいろな人との出会いの中から、いまの吉増さんの核となった体験についても語っています。

その他、この新書には吉増さんと関わりのある人たちが多数登場します。孤立無援で、世界と、時代と戦いを挑んだ人たちです。私たちは各自の作品を通してその戦いを知ることができます。

副題「素手で焰をつかみとれ!」とはいい言葉です。しかし、素手で焰をつかむことができるかどうか。そのためには焰に耐える覚悟が必要です。その自覚ができるかどうか。この自伝は問いかけています。

我が詩的自伝 素手で焔をつかみとれ! (講談社現代新書)