菅野昭正編 『書物の達人 丸谷才一』(集英社新書)より

岡野弘彦さんが「官能的なものへの寛容な知識人」(P138-139)で、丸谷さんの「書評三原則」を取り上げていました。※ 後日確認をすると、岡野弘彦さんではなく、鹿島茂さんから引用でした。

その一は、書き出しの三行で読者を引き付けること。
その二は、要約をしっかりしろということです。
その三は、けなし書評はやめようということです。

気を引く、読む気にさせる、買う気にさせる、そんな書評がいいのですが、それが実に難しい。丸谷さんという「書評の達人」の亡き後、一体誰が継承するのでしょう。

書物の達人 丸谷才一 (集英社新書)