「月刊みすず」の読書アンケート特集を読みながら
「月刊みすず」の読書アンケート特集を読みながら、いま毎月読んでいる月刊誌「本の雑誌」と「月刊みすず」に、筑摩書房のPR誌「月刊ちくま」を追加したくなりました。何と言っても執筆陣が充実しています。
細川周平(音楽)さんが『鶴見俊輔 全詩集』(SURE 2014年)を取り上げていました。「深くねむるために世界はあり/ねむりの深さが世界の意味だ」。また文芸評論家の加藤典洋さんも取り上げていました。やはりこれは読みたくなります。
苅部直(日本政治思想史)さんが開高健・谷沢永一・向井敏『書斎のポトフ』(潮文庫 1984年)を上げ、「その呼吸と間合いが絶妙」と書いています。ともにえんぴつの同人。いまこの本はちくま文庫で読むことができます。(掲載の書影はちくま文庫のものです)。
田中純(思想家)さんは松浦寿輝さんの『明治の表象空間』(新潮社)を上げていました。田中さんのほかにも何人か取り上げていました。果たして読み切れるかどうか。歯が立たないということもあります。
何と言っても、気になったのは、長谷川郁夫さんの『吉田健一』(新潮社 2014)です。しかし、この本の厚さは読む人にとって、かなりのプレッシャーです。読み切るためにはそれなりの覚悟が必要です。