菊地さんの作品集 『菊地信義の装幀』(集英社)
この作品集を知ったのは、朝日新聞の8月19日の夕刊の、「文芸・批評」欄に<装幀家・菊地信義が「作品集」>という記事からです。
菊地さん(70歳!)はすでに一万数千点の本を手がけてきました。そのなかの1997年から17年間に装った約6千点の本のうち、約1400点を『菊地信義の装幀』(集英社)にまとめたそうです。
菊地さんは言います。
<表面的な情報だけが消費され、個別性が失われてる>・・・<受け止める側の感情までが制御されている>・・・そうではなく、「与えられる消費者」ではなく、「選び取る読者」を目指すべきとも。
菊地さん自身は<画一化にあらがい、消費されないように。僕は、徹底的にずらし続けるしかない>と言います。
また、最後に<消費社会が用意した心に絡め取られず、読者は自分の感動を自分の言葉で語れる。消費者が減っても、読者は増えてほしい>・・・<「ここに、本がある」。帯にはそう書かれている>とあります。
しかし、残念ながら、アマゾンにはその帯のついた本の写真は掲載されていませんでした。