稲増龍夫『フリッパーズ・テレビ』(筑摩書房)
稲増龍夫『フリッパーズ・テレビ・・・TV文化の近未来形』(1991年7月第1刷 筑摩書房)
この本の内容は?
<つまり、本書『フリッパーズ・テレビ』とは、メディア・テクノロジーの革新がこれからのテレビ文化をどう変容させようとしているかを探ろうという試論であり、八○年代のテレビが「おもしろ文化」によってソフト革命を成し遂げたとすれば、九○年代のテレビを変えうる原動力はテクノロジーにあるというのが本書の基本視座である>。
フリッパーとは?
<それ(フリッパー)は、一見、気紛れで非体系的情報行動のように見えながら、その実は、みずからのアンテナにかなった情報を効率的に入手するスキルであり、まさに「フリッパー」とは、高度情報化社会を生き抜く処世術(を持った人)なのである>。( )内は店主
フリッパーとは「せっかちな視聴者」ではなく、IT時代の新しいコミュニケーション行動の担い手です。テレビは確かに見る環境を革新しましたが、インターネットはそれ以上に生きる世界を革新しています。