6月の「出版状況クロニクル」を読んで

出版状況クロニクル」を読んでいますか。本好きであれば、出版業界の状況が気になります。その実態を毎月レポートしてくれるのが、この「出版クロニクル」です。ネット巡回のときは月一必読の、出版業界の「まとめサイト」です。

今回のレポートでは次に2つが気になりました。

(1)11.ヤフーとの提携を受け、ブックオフの松下展千社長が『日経MJ』(5/30)のインタビューに答えている。

ブックオフリアル店舗と「ヤフオク!」のネット販売を融合させたバラエティリユース市場の拡大をめざしているということになろうか>

というように、バラエティショップへの方向が鮮明になってきた・・・。今後の展開に注目したい。いまのままというわけにはいかないでしょうから。

(2)13.『新文化』(6/19)が「武雄図書館改装から1年2ヵ月の現状」をレポートしている。以下要約してみる。

というなかに、次の指摘がありました。

<* CCCを指定管理者とし、13年4月にリニューアルオープンした武雄市図書館はスターバックス、蔦屋書店を併設し、365日オープンすることで、来館者数は14年5月で累計100万を超えた。11年度利用者が25万人だったことを考えると大成功である。>

しかし、地元書店との共存共栄は実現しませんでした。そこで、著者は言います。

<* CCCによる図書館計画は神奈川県海老名市、宮城県多賀城市でも進んでいて、やはり書店併設を予定している。こちらは地元書店と連携するかたちを探ってほしい。>

武雄市図書館のケーススタディを前提にして、今後は「三方良し」の考え方で、地元書店との共存共栄も考え、利用者の満足のいくサービスを実施してほしいと思います。いろいろな利権や利害が絡みますので、一筋縄ではいかないと思いますが ・・・ 。