田中浩也『SFを実現する−3Dプリンタの想像力』

田中浩也『SFを実現する−3Dプリンタの想像力』(講談社現代新書)

■ 田中浩也
<日本では2013年に、クリス・アンダーソンの『MAKERS−21世紀の産業革命が始まる』がすいぶんと話題となりました。クリスが描いているのはまさに、ファブリケーション技術が普及することによって、個人や少人数でも、ユニークなニッチなアイデアをカタチにして、それを商品として販売できるような世界である>page178

■ ファブリケーション
http://matome.naver.jp/odai/2135210095090379001


■ CROSS TALK 猪子寿之 × 田中浩也
デジタルファブリケーションは消費社会を終わらせるのか?
http://www.tel.co.jp/museum/magazine/manufacture/crosstalk/

<田中 ─ 今の3Dプリンターは、まだ3次元のモノの表面しか作れません。中の回路とか機構とかは含ませられない。単に「かたち」だけです。回路や機構も含んで、ポンと中身の詰まったiPhoneの最終形が1つ出てくるのは15年から20年先と予測されていますね>(1)

<田中 ─(前略)それが今、3Dプリンターで全部できる。増やしたいものを3Dスキャンして100個増殖させるとか、しゃべった声を3Dプリンターからボコボコ音声認識して出すとか。いよいよドラえもんの世界を実現できる時代なんですね。このワクワク感を多くの人に何とか伝えたいんです>(3)


■ 田中浩也
Fab Research SFC Hiroya Tanaka Laboratory
http://fab.sfc.keio.ac.jp/

クリス・アンダーソン
<「ロングテール」が示すように、新時代とは、大ヒット作(ブロックバスター)がなくなる時代ではなく、大ヒット作による独占が終わる時代なのだ。もの作りにも同じことが言える。ただ、「より多く」なるというだけなのだ。より多くの人が、より多くの場所で、より多くの小さなニッチに注目し、より多くのイノベーションを起こす。そんな新製品−目の肥えた消費者のために数千個単位で作られるニッチな商品−は、集合として工業経済を根本的に変える> page179

SFを実現する 3Dプリンタの想像力 (講談社現代新書)         MAKERS―21世紀の産業革命が始まる