なぜ「アンネの日記」を・・・

2月27日(木)多くの新聞のコラムが「アンネの日記」が破られたことについて取り上げていました。なかでも、信濃毎日新聞西日本新聞のコラムには深く共感しました。全文は各コラムを読んでいただくとして、末文だけは掲載したいと思いました。

信濃毎日新聞
< ジャーナリスト志望のアンネは戦争が終われば日記を資料に本を出すつもりだった。44年4月5日〈書いてさえいれば…悲しみは消え、勇気が湧いてきます〉。ナチスは青春を奪った。今また誰かが未来への手紙を切り裂いた。罪は深い>。

西日本新聞
「誰が、何の目的で。傷つけられたのは本だけではない。日本人の名誉と国際的な信用も。単純ないたずらではあるまい。根深い悪意すら感じる」と前置きをして、次のように書いています。

< 1944年7月15日の日記に少女は書いた。「私は理想を持ち続けている。なぜなら今でも信じているからです―たとえ嫌なことばかりでも人間の本性はやっぱり善なのだと」。歴史や愛国心をめぐって嫌な空気を感じる昨今だからこそ、少女の言葉は輝きを増す>。

アンネの日記 (文春文庫)