小田光雄さんの「出版・読書メモランダム 」
小田光雄さんの「出版・読書メモランダム 」は出版状況を知る上で、大いに参考になります。そのクロニクルが本としても出版されています。今日最新の記事を読んで、次の点をメモしておきます。
(1)これが現状です。<ところが出版危機の当然の帰結として、雑誌をめぐる状況は、これらの近代出版流通システムを支える前提がすでに崩壊してしまったことを、否応なく突きつけている。ただでさえ低回転、高返品率、委託制低マージンの書籍が、逆に雑誌を支えることは不可能だと見なすしかない>。
(2)それから4の記事で、「アマゾンの1円本の流通販売事情」について書いてありました。1円本! それでも・・・薄利多売でないと稼ぐことができない。しかし本はそういう商品ではない。でも、AもBもそれをやっているから生き残っています・・・少しは儲かるから、玄人でも素人でも、1円本を売買するのです。
(3)5の記事で<国会図書館がデジタル化した本や雑誌の絶版や入手困難なもの131万点に関して、全国の公共図書館や大学図書館で閲覧コピーできるサービスを開始>。これは指摘の通り「古本業界に対するボディブロー」になります。じわじわと効いてきて、持久戦のスタミナさえ奪ってしまいます。その先に一体何があるのでしょう。