田端信太郎『MEDIA MAKERS−社会が動く「影響力」の正体』

<広告・メディア業界を目指す学生の皆さんに「新しいコミュニケーションビジネス」を創る3人の著者がアドバイス>としての第1回として、田端信太郎『MEDIA MAKERS−社会が動く「影響力」の正体』を取り上げていました。

その紹介文からいくつかメモを。例えば、<広義のデジタルメディアの働く場としての魅力を一つだけ挙げれば、カジュアルに失敗ができる>という箇所。「カジュアルに失敗できる」! とはまさにの名言です。

私たちはどうも失敗に対して神経質になりがち、過剰反応しすぎです。失敗するとそれが一生尾を引く? そんな気持になります。実はこれが何か新しいことをやるときの重い足かせになっています。

まずはその鎖を取ること。「カジュアルに失敗できる」ようにすることです。そうやって少し軽くしないと、何も始まりません。始まる前に終わっています。田端さんも、デジタルメディアの業界ではそれが可能なのだ、と言っています。

決してフォーマルに失敗するのではなく、カジュアルに失敗できることこそ、これから望まれることです。成功には賞賛を、失敗には寛大を。

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[1]昨年11月、全世界のユーザー数3億人を突破したLINEの広告事業を統括する田端信太郎さんは60万部発行の「R25」、5億PVの「livedoorニュース」など、デジタル・紙双方で数々のメディア・ビジネスに関わってきました。その経験をもとに、『MEDIA MAKERS−社会が動く「影響力」の正体』(宣伝会議)を刊行しました。

[2]やはり特にネット・デジタル・スマホの領域が面白いと思います。「デジタルが偉い!マスはダメだ!」とは思わないですが、広義のデジタルメディアの働く場としての魅力を一つだけ挙げれば、カジュアルに失敗ができる、ということになります。

[3]「メディア企業」という枠にとらわれず、自分自身がメディアに関わることでしたいことは何かを知り、さらにそれができる場所はどこにあるのかを俯瞰的に知ると、自分の可能性も広がるのでは。そんな視点を得る上で、『MEDIA MAKERS』を参考にしてもらえると嬉しいですね。

[4]この本は例えばこれから、さらにスマホが浸透し、ウェアラブルバイスが登場し、紙の新聞が全てタブレットで配信されるような時代になっても、そういったデバイス環境の変化に左右されない、メディアの本質について書いたつもりです。

MEDIA MAKERS―社会が動く「影響力」の正体