ジュンク堂のPR誌「書標」2013年11月号より

「書標(ほんのしるべ)」とはジュンク堂のPR誌の名です。ジュンク堂、かつて新宿にあったときは必ず立ち寄っていました。しかし、渋谷に移ってからは足が遠のいてしまいました。

小売業は立地だと言われる通り、駅からの近さが集客の要件です。渋谷も東急本店までは少々、いやだいぶ距離があります。ターミナル駅に近ければ近いほどいいのですが、そう簡単に決めるわけにもいきません。

書店も企業ですから、売上を上げ、費用を減らし、利益を出し、事業を続けることが最優先されます。したがって、その制約の中で、事業計画の立案、実施、点検が行われているのです。

これらの点を考えると、立地も簡単に決められないことが理解できます。事に理(ことわり)あり。そうであれば、別に渋谷に移転しなくてもいいのですから。

ジュンク堂のPR誌「書標」2013年11月号より、気になる本がありましたので紹介します。尚、ジュンク堂のPR誌「書標」は同書店でもらえますが、もらえない場合は同サイトのPDF版で読むことができます。

1.速水由紀子著『悪魔のDNA−園子温』(祥伝社)

<最新作「地獄でなぜ悪い」や「愛のむきだし」 「ヒミズ」 「希望の国」などを手がけ、国内外で高い評価を受ける映画監督・園子温。その過激で濃厚な作品は、一体どのようにして生まれたのだろうか。

本書では、園子温監督がたどった映画さながらの、激しく突き抜けた半生が記されている。その嘘のような本当の人生は、やはり凡人では理解ができないのかもしれない。しかし、本書が鬼才・園子温を紐解く一冊であることは間違いない>。

2.赤木昭夫著『書籍文化の未来−電子本か印刷本か』(岩波ブックレット)

書籍文化の未来はという問いに対して、電子本がいいのか、印刷本がいいのか、あるいは併存がいいのか。好みさまざま、思いそれぞれです。

最終的には読者がどれを選ぶかですが、その手立てとして、相互比較が必要です。その比較がわかりやすく書かれています。

読者投稿の一冊ですが、わかりやすさの程度が丁度いいのかもしれません。もちろん、投稿者は印刷本が好きなのは言うまでもありません。


悪魔のDNAー園子温        書籍文化の未来――電子本か印刷本か (岩波ブックレット)