今福龍太『身体としての書物』(東京外国語大学出版部)より

 世界のざわめきが我々をとらえ、(・・・・・)我々がほどんと意識しないような攻撃によって周囲に大波のように押しよせ、我々を屈服させる、あるいは、蹴散らすとき、我々はそれでも自らの内にはあの孤独な、連帯する、動じない水牛がいることを知っている。p309


身体としての書物 (Pieria Books)

世界は一冊の本へと閉じられ、一冊の本は世界へと開かれている。