「古本の周りを流れる時間」

先日読了した内堀弘さんの『古本の時間』(晶文社)のなかに、なんともいい文があり、これが確かに「古本の周りを流れる時間」なのだと思いました。いろいろな本があり、いろいろな人がいて、いろいろなことを学ぶ!

「売れそうもない本ばかりがあって面白かった」という彼女(浅生ハルミン)の言葉にはけれんみがない。なるほど、売れそうもない本や雑誌を懸命に作る人もいれば、何十年かの後にそれを並べて売っている人がいる。そして、どこかでずっと探している人もいる。
 古本の周りを流れる時間は、なんだかひどくゆっくりしていて、それも幸せのうちなのだろうか。