あのブックファーストへ

午後、新宿に出ました。まずデパートへ。年末年始の買い物客で溢れていました。予想外に人が多い。雨降りのせいで、地下もかなりの人でした。人の合間を抜けて、あの書店へ。先日、次の記事を読んで驚きました・・・。

出版取次大手のトーハンは21日、阪急電鉄子会社で書店を展開するブックファースト大阪市)を買収すると発表した。・・・ ブックファーストは大阪や東京を中心に42店舗展開。2011年度の売上高は約200億円。・・・ 買収完了後、全ての店舗の取引をトーハンに統一する。(日本経済新聞

だからといって、別段変化があるわけではありませんが、やなり気になります。今春でしたか、ジュンク堂が撤退したのは。(ジュンク堂は残ってほしかった!)それ以降、新宿の主な書店は紀伊國屋書店とフックファースの2店になってしまいました。

そこで、「週刊文春」と「週刊ダイアモンド」(特集 総予測 崖っぷち日本 再起動)を購入し、出版社のPR誌「図書」と「ちくま」をもらってきました。月刊PR誌としてはこの2誌が充実しています。それに季刊ですが、紀伊國屋書店の「scripta」を加え、これが出版社のPR誌のベスト3でしょう。

「図書」を見ると、冒頭に伊藤光晴さんの「切り開いてきた道」と題して、岩波書店が来年で創業100年を迎えることについて書いていました。さて岩波の来年の100年記念企画は何をやるのでしょう。詳細は「図書」1月号を参照下さい。

その記念企画のひとつで「読者が選ぶこの1冊」の結果発表がありました。因みに、岩波文庫のベスト10はというと次の通りです。その他は岩波書店のサイトに掲載される予定です。現時点ではまだ未公開です。

1.こころ 夏目漱石
2.君たちはどう生きるか 吉野源三郎
3.銀の匙 中勘助
4.忘れられた日本人 宮本常一
5.古寺巡礼 和辻哲郎
6.論語 金谷治訳注
7.寺田寅彦随筆集(全5冊) 寺田寅彦
8.坊ちゃん 夏目漱石
9.武士道 新渡戸稲造
10.モンテ・クリスト伯(全7冊)デュマ

当店のこの1冊は寺田寅彦随筆集(全5冊)です。これはエッセイのいい見本として、また簡潔明瞭な文章としても、ベストだと思っています。

寒さ厳しい年の瀬ですが、明日で多事多難の2012年も終わります。ただ1日が過ぎ、新年を迎えるだけなのですが、妙に厳粛な気持になります。

寺田寅彦随筆集 (第1巻) (岩波文庫)        寺田寅彦随筆集 (第2巻) (岩波文庫)

寺田寅彦随筆集 (第3巻) (岩波文庫)        寺田寅彦随筆集 (第4巻) (岩波文庫)

寺田寅彦随筆集 (第5巻) (岩波文庫)         柿の種 (岩波文庫)