高倉健さんのダイレクトメッセージ

昨日のブログで、日本経済新聞に掲載の「高倉健のダイレクトメッセージ」がいい!と書きました。このメッセージを読むと、俳優としての高倉健の素顔を知ることができます。

最後の映画スターは、男優では高倉健さんが、女優では吉永小百合さんでしょうか。かつては映画によって映画スターが創られました。いまはいろいろなメディアによってスター?が創られます。

この圧倒的な存在感の違いは何でしょう。

かつての映画スターは憧れの存在でもあり、まったく別格な存在でした。高倉健さんも吉永小百合さんも、そういう映画スターとして育てられました。そして今に至っています。

このお二人が高倉健さんは8/25公開「あなたへ」、吉永さあ百合さんは11/3公開「北のカナリアたち」に出演されました。なにをやっても、どこにいても、高倉健さんは高倉健さんであり、吉永小百合さんは吉永小百合さんであるのです。

それがスターです。

その「健さん*1 のーダイレクトメッセージが毎月第3金曜日に日経新聞紙上で公開されています。

いままでのメッセージは次の通り。

・あなたへ 俳優 高倉健 (8/17)
・すべては、出逢いから 俳優 高倉健 (7/20)
・バカですね… 思いやりと心意気 俳優 高倉健 (6/15)
・映画俳優、デコボコの道 俳優 高倉健 (5/18)
・母心 俳優 高倉健 (4/20)
1枚の写真 俳優 高倉健 (3/16)

例えば、「1枚の写真」を読んでいると、高倉健さんの「健さん」らしさがじわっと伝わってきます。その写真の少年はひょっとしたら「健さん」ではないか。そんな思いがしています。ぜひ、一読を。

私の目をくぎ付けにしたのは、うつむき加減の少年のキリリと結ばれた口元でした。左足を一歩踏み出した少年は、全身で私に訴えかけてきます。
 
「負けない。絶対に負けない…」
 
 私は、その少年の写真をB5版のサイズにしてもらいました。映画の台本の大きさです。「あなたへ」の台本の裏表紙にその写真を貼りつけた時、胸の奥からほとばしった熱情。クランクインは、数日後に迫っていました。


あなたに褒められたくて (集英社文庫)         南極のペンギン (集英社文庫)
 
 
旅の途中で (新潮文庫)         高倉健 想〜sou〜 俳優生活五〇年


*1:われわれにとって、高倉さんではなく、やはりあの東映やくざ映画の「健さん」なのですが。