橋本大也さん紹介の『知の広場−図書館と自由』

知の広場―図書館と自由 [単行本]
アントネッラ・アンニョリ (著)、萱野 有美 (翻訳)、柳 与志夫[解説]
単行本: 268ページ
出版社: みすず書房 (2011/5/11)

内容(「BOOK」データベースより)
自宅からインターネットで情報検索ができる時代に、そして市民の3人に1人が高齢者となる社会に向かって、町の図書館はどんな場所になれるのだろうか?司書歴30余年、数々の図書館リノベーションにたずさわってきた著者が、来館者数を大きく伸ばしたイタリアの市立「ペーザロ図書館」、ロンドンの移民地区に新設され人気を集める市立図書館「アイデア・ストア」での経験を軸に、これからの図書館が考えなくてはならないこと、実行できることを具体的に指し示す。「屋根のある広場」のような図書館には、自然と市民が集まってくる。

知の広場――図書館と自由



この本、橋本大也さんが自らのブログ「情報考学 Passion For The Future」(書評、ソフトウェア評、日々雑感 橋本大也)で取り上げていました。

図書館。

「私たちは、対話の場、知り合う場、情報の場をもう一度創ることができると思いますし、またそうした場を必要としています。それが、広場でありながら図書館でもある。つまり、屋根のある広場───本や映画を借りるのと同じように、友達に会いに行くということが大切に思われる場───なのです」。

図書館=「屋根のある広場」、そして「本や映画を借りるのと同じように、友達に会いに行くということが大切に思われる場」だといいます。そこでは今の友達にも、また時代を超えた友達にも会うことが出来ます。

橋本さんは最後にこうまとめています。

少子高齢化とデジタル化の時代に、図書館は10年以内くらいのスパンでの大変革を求められていると思う。この本はひとつの有効なビジョンを示していると感じる」。

そうした中で、日本の図書館はどこからどこへ向かうのでしょうか。それがどうもはっきり具体的なかたちで語られていないように思います。図書館の利用に関してはたいへん便利になりました。

しかし、問題はこれからです。今回のモデルケース、イタリアの市立「ペーザロ図書館」やロンドンの移民地区に新設され人気を集める市立図書館「アイデア・ストア」を参考に、これからの図書館を考えてみたいと思います。