原田奈翁雄『本のひらく径』より

書物は一箇の人間の生きること、生きて考え、求めることに始まり、他の一箇の人間の生きること、考えるところ、求めるところと出会い、対話し、格闘し、共感され、否定され、乗り越えられ、深く抱きとめられることによって終わる。いや、時と場所を越えた読み手の中に深浅いずれかの痕跡をとどめて、永く未来に生きてゆく。p51

原田奈翁雄『本のひらく径』(日本エディタースクール出版部)より。心静かに読みたい引用、そして再読したい本です。

本のひらく径(こみち)