「ちいさな古本博覧会」へ行く

朝早めに起きて、西部古書会館で開催の「ちいさな古本博覧会」へ。いつもは起きて準備し、家を出るのが遅く、会場に着くのが昼頃か昼過ぎでした。同じ轍を踏まないように、気合いを入れて向かいました。

会場到着10時10分過ぎ。入口で盛林堂の小野さんに会い、挨拶をして、場内へ。なんと場内は人で溢れていました。入口から本棚も見えないほと、人、人、人。親父の熱気とでもいうのでしょうか。すごい込みように圧倒されました。

この混雑を見に来たわけではないので、私もその電車のラッシュ状態の中へ。押し合いへし合いしながら、本を見ましたが、朝一番意外な掘り出し物を数多く見つけました。それは予想外でした。

なにより人混みよりも本探しが優先!です。が、あちこちで暗黙の威嚇、沈黙の恫喝あり、少々気まずい雰囲気を感じました。そう、あのデパートのバーゲンセールの殺気です。おばさんではなく、おじさんの。

それにめげない強い意志を持て!悩んだら、抜け!とはバーゲンハンターのおばさんの言葉のようですが、それを唱えながら、また再びの戦場へ。

いつの間にか10冊以上の本を手に持っていました。それ以上持てないので、初めてかごを借りました。借りると、また気が大きくなるのか、まだ買えると安心するのか、さらにまた一冊と増えていきます。

ふと見ると、いつもの常連さん。またすごく買っている。20冊以上か? それを見て、 自分もと勢いづきそうでした。バーゲン同様、混み合っている中、我先の心理が働き、購買意欲を加速する結果になります。

しかし、そこは我慢。気持ちをクールダウンし、終了としました。人の振り見て我が振り直せ!です。そしてかごを持って、入口へ。そこで本の選別をし、単行本10冊、文庫1冊に絞り、レジに向かいました。

その常連さんに西部の古本市の朝はいつもこうなんですかと聞くと、「ちいさな古本博覧会」はいつも他の古本市より来場数が多いそうで、今日はさらに多いと話をしていました。

今回の古本市で感じたこと。

まずは来場者が多いこと。会場の熱気というか、殺気というか、南部の古本市で感じたものを感じました。混み合って来場が増えなければ、売上も上がりません。この「ちいさな古本博覧会」はこれから注目の古本市です。

また、朝一で会場に行くと、早起きは三文の得、その得があります。会場内の棚にいい本や掘り出し物が手つかずであります。早く会場に行き、それを抜く、早ければ早いほどいいのは言うまでもありません。古本市は先手必勝。この鉄則が不変です。

第三は思い切りが大事です。岡崎さんも書いていますが、まず一冊買うこと。それから勢いがつく。まさにその通りです。躊躇ばかりしていると、時間が過ぎるばかり。まずは一冊手に取り、次へ。あとで選別すればいいのですから、悩んだら持っておくこと。持たず、逃がしたら、必ず後悔します。

そして最後は素早く退場することです。いつまでも未練がましく会場にいるのではなく、本の中味と値段を確認し選別が終わったら、レジに行き精算すること。もし、もう一度見たいのなら、いったん会場から出て、リフレッシュしてから、再度入場した方がいい。

最後に買った本について触れます。今日は単行本を中心に購入しました。ではなぜ文庫一冊だけ買ったかというと、私の好きな作家で、すでに購読しているのですが、他の人にも読んでもらいたい本だからです。その一冊は管啓次郎さんの『狼が連れだって走る月』(河出文庫)がほぼ新品で1260円がなんと200円で購入しました。安い!

この「ちいさな古本博覧会」は本日17時まで高円寺の西部古書会館で開催されています。