管啓次郎さんと坪内祐三さん

坪内祐三さんが管啓次郎さんの『狼が連れだって走る月』(河出文庫) を「週刊文春」2月2日号の「文庫本を狙え!」で取り上げていました。そのコラムを読むと、坪内さんと管さんは旧知の間柄だといいます。

それに対して、管さんは1/28管さんのブログ「Mon pays natal」で「ありがとう!ツボちゃん」という記事を掲載しています。

そしてこう書いています。

坪内さんとぼくというと接点がないように思われそうですが、じつは大きな共通点が。植草甚一さんに甚大な影響を受けていることです。

二人の接点が植草甚一さんとは意外でした。その影響は文体のはしばしに表れているといいますが、文体からはまだ読み取れません。

いま管さんの『狼が連れだって走る月』を読んでいます。久々に言葉に魅かれています。管さんの本をまた読みたいと思いました。これが大事ですね。読みたいという気持ち。

最近読んだ扉野良人さんのツイートを、ふと思い出しました。

足穂曰「一つの観念が他の観念を呼び出すやりかたではダメだ。一つの言葉が他の言葉を呼ぶ方法で書き始めるのでなければ。思想に従って筆を進めると、いっこうに詰らぬ文体になる。これに反して、言葉そのものが次々に提出してくれる所に従うならば、当初の思想そのものを高めることさえあろう」納得。